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厚労省GMPガイドラインやPIC/Sの国内当局査察における位置づけ

記事のポイント

厚労省GMPガイドライン・PIC/Sは…

  • 国内当局査察の際に参照される
  • 順守義務なし、ただし同等品質は要求
  • これらを踏まえた指摘がされる

日本におけるGMPの法体系として、GMP導入教育でよく出てくるこんな図。薬機法・GMP省令が法的要件というのは、すっと入ってくる。けど、通知・事務連絡(厚労省のGMPガイドライン; GMP事例集など)やPIC/Sの話は、「法的拘束力はないけど守るべき」みたいな、ふわっとした説明をされませんか?今回は、この疑問をはっきりさせます!

薬機法、省令、ガイドライン
目次

PMDA査察における厚労省GMPガイドラインやPIC/Sの位置づけ

厚労省の事務連絡を見てみよう!

疑問の答えが、↓の厚労省より発出された事務連絡より読み取れます。PIC/Sに関する文書ではありますが、その他GMPガイドラインに対する、厚労省の考え方が読み取れるものとなっています。

リンク:【事務連絡】「PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方について」の質疑応答集(Q&A)について

厚労省のGMPガイドラインやPIC/SはGMP調査(PMDA等の国内当局の査察)で参照されるものとしています。その上で、ガイドラインに沿った手法をとっていないのであれば、同等以上の品質が達成されていることを要求するとのこと(引用①参照)。

引用①

GMP 調査において、PIC/S の GMP ガイドラインは品質保証の指針を示した他の通知、事務連絡等と同様に参照されることとなる。製造業者等において、PIC/S の GMP ガイドライン等の手法と異なる独自の手法が採用されている場合には、その方法においても同等以上の品質が達成されることの妥当性について、科学的な知見に基づき確認されることとなる。一方、その妥当性が認められない場合又は示されない場合は、その妥当性についての裏付けを求めることとなる。

PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方について」の質疑応答集(Q&A)についてより引用

その上で、これらのガイドライン等を踏まえた指導、つまりは指摘をするということなんです(引用②参照)。

引用②

製品及び製法等の特性に加え製造管理及び品質管理上のリスクを十分に考慮した上で、品質保証の指針を示した通知、事務連絡等又は PIC/S の GMPガイドラインの趣旨を十分に踏まえた指導がなされる。

PIC/SのGMPガイドラインを活用する際の考え方について」の質疑応答集(Q&A)についてより引用

つまり、最初のポイントに戻りますが、厚労省GMPガイドラインやPIC/Sは…

・当局査察の際に参考にされる
・順守義務なし、ただし同等品質は要求
・これらを踏まえた指導がされる

ということですね!

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